もっと、生きてほしかった……
教室に残った私と海斗。
同じクラスメートは何だと言わんばかりにガン見していた。
「……海斗…。
行こっ。」
これ以上の視線に耐えられなくなった私は、海斗の手をしっかり握り教室を後にした。
「今日、海斗の家に荷物持ってくね。
海斗のお父さんお母さんは私の家に泊まってくれるみたいだから。
帰って30分後くらいに行くね。」
「……おぅ。」
………?
あれ?
元気無いのかな?
あっ―――
さっきの出来事でかな…。
「さっきの事、気にしてんの?」
「えっ…!」
いかにも慌てた様子の海斗―――
「何か気にさわった?」
「いや…///
お前大胆だなって思って…///」
「へっ…?」
あまりにも海斗の答えがフツーだったため、変な声をだしてしまった私。
急に何言うの?
「大胆って…?」
恐る恐る理由を聞いてみると………
「あまりにもリアルな告白だったから…。」
―――!!!
たった今思い出した、さっきの教室での出来事。
すっかり忘れてたよぉ…っ
私、フツーに人がいっぱいいる教室のなか、平気に好きだって叫んでたんだ…―――
自分で言っときながら恥ずかしい…///
てか、気づくの遅いよね……(笑)
「あっ…あれは!
たまたまで…!
場の空気だよ!空気!!」
必死に説明しようとしてる私に変わり、海斗は笑いを堪えて私の話を聞いている。
もう!
仕方ないじゃん!
「たまたまじゃないだろ。
ホントは?」
分かってるくせに……。
わざと聞こうとしてる。
「ホントだから!
自分の意思を話しただけ!
これで文句ないでしょ!」
自分で言って、顔をタコみたいに真っ赤にしている私。
海斗も耐えられなくなったのか、思いっきり吹き出した。
「プハっ!
お前自分で言いながら照れんなよ〜(笑)」