もっと、生きてほしかった……
「ん。」
今度は何気なく手をとってくれた海斗。
何か怖いぐらいに気づかいが細かい……。
「…ありがと。」
そのまま私たちは終始無言で帰っていった。
ガチャガチャッ
鍵を開け、出ていく前と変わらない部屋に足を踏み入れた。
そして、何より先にこたつとストーブを同時にいれた私だった。
「はぁ……
温かいぃ――。」
このあとは晩ごはんを作らなきゃいけない。
でも火を使うから大分温かいけど――。
「美波。
ご飯、どれくらいでできる?」
「えっと……
今6時だから、1時間ぐらいかな?」
「じゃあ、1時間後起こして。
俺、自室で寝てくるから。」
あっ、そういうことね。
「了解!
おやすみ。」
「ふぁ〜ぁ………
おやすみ。」