もっと、生きてほしかった……

最終日




「美波?
買い物行かねぇの?」



「あっうん。
今日で最後だね…。」




今日で、最後――。



自分で言っといて悲しくなる……。



ホントに今日で最後なんだって………



辛いのは私だけじゃないのに…。

海斗の方がよっぽど辛いはずなのに…。



ゴメンね…?
海斗……――――


こんな弱い彼女で……










ゴメン――――。





「そうだな…。
じゃあ今日はハンバーグ作ってくれよ。

前にお前のハンバーグ食ったときすげェ美味かったし。

もう一回食いてぇ。」




………海斗。



「分かった!
じゃあ作ってあげる!」




初日と同じ。


買い物中も手を繋ぐ。



今回はどちらからともなく繋いだ。



もしかしたら、もうお互い気づいていたからかもしれないけど――。



何でかこの日1日は最高だったんだ……。




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