もっと、生きてほしかった……
1歩1歩海斗に歩み寄る――。
少しずつ鮮明に見えてくる海斗の顔は、無表情だった………。
「海斗…っ」
海斗の頬に手を触れ、私は海斗を抱きしめた…。
また、痩せてる………
前まで運動神経抜群で、筋肉いっぱいついていたのに、いつからこんなに痩せこけちゃったの――?
頬も少し痩けて、肌も青白くなっていた―――。
私、何も気づいてあげれてなかったんだ……。
こんなにも海斗は苦しんでいたのに……私の前ではずっと笑ってた――。
どうして……?
何で言ってくれなかったの……?
どうしていつも、1人で抱え込むの……?
「何で…っ
何で肝心なことは何も話してくれないのよ…!
こんなに痩せこけちゃって――。
苦しんでたんでしょ?
だったら、言ってくれたらよかったのに――!
何で…!」
起きない海斗の胸の中で、嗚咽まじりでわんわん泣いた――。
言ってくれなかったのがショックだったんじゃない……。
何でも1人で抱え込む海斗にショックを受けてるんだよ…!
もっと、
もっと頼ってくれてもいいのに……!!
ずっと泣き続ける私の腕に、何かが掴んだ。
「…?!
海…斗……?」