もっと、生きてほしかった……



「――え?
何、言ってるの…?

まさか、この家出ていくつもりなの?!」




あからさまにさっきの態度から一変しているお母さん。



あー、やっぱ反対、されるよね……。



「うん……。
ゴメンね…?お母さん………」



「やめなさい!!
だいたい、海斗くんの家に引っ越して何になるの?

美波がいつまでも闇から出られないだけでしょ?

だったらやめなさい。

私は反対よ。」




―――やっぱり。

まっそうくるのは分かってたけど。



「お母さん……
反対してくれるのは嬉しいけど、決めるのは私なの――。

お願い……
海斗との思い出、全部忘れたくないの――。」



「ダメよ!
私は絶対反対だから!!

どうしても出ていくなら、家族の縁は切るから。」




……!?


家族の縁を、切る……?



嘘…っ!
どうしてそうなるのよ!




< 265 / 305 >

この作品をシェア

pagetop