もっと、生きてほしかった……



「何言ってるの?!
私との関係を切るって言ってるの?!」



「そうよ!!
どうしてもって言うなら、縁は切るから。

あなたの好きにしたらいい。

だいたい前から思ってたのよ…。病気の男にずっと付き添って、傷つくのは美波なのよ?

何で自分の娘を一生闇の人生にさせなきゃならないのよ!」




……!?
それって、海斗の悪口だよね?

ねえ!
自分が何言ってるか分かってんの…?



「……。
だったら、縁を切れば良い……。

それで、海斗の元に行けるなら、家族の縁なんてすぐに切る。

お母さんには私のキモチは分からない!!

海斗っていう1人の人間をちっとも理解してない!!

海斗の悪口は言わないで――!

お母さんは分かんなくていいよ…。

今までお世話になりたした!!」




そのまま私は自分の部屋に戻り、ケータイとサイフだけ持って家を飛び出した。




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