もっと、生きてほしかった……
おばさんの顔を見た瞬間、なぜか安心感が一気に溢れてきた。
気づけばおばさんの胸に飛び込んでてひたすら泣いた…。
「落ち着いた?
とりあえず中、入って?」
「はい…。」
海斗の家の中はあの日のままで、私が使っていた部屋もそのままだった。
でも、1つだけ変ってること―――。
リビングの床に傷がいっていた……。
それはあの日の夜、海斗が落としたコップが割れた後だった…。
あの時、海斗は必死に私に気づいてもらおうとしてたんだよね…?
苦しいって、助けてって、私に言ってたんだよね…?
私がもう少し気づくのが早ければ助かったのかもしれない。
やっぱり私のせいなのかもね……。
「はい。
寒かったでしょ?
温かいココアいれたから、飲みなさい。」
「……ありがとうございます。」
おばさんから受け取ったココアをごくごくと音を鳴らし飲む。
すると、ほのかに苦いココアの味がした…。
それは、まるで私の傷を癒そうとしてくれてるみたいで……涙が出てきた。
「うっ…うっ……っ」