もっと、生きてほしかった……




次の日。

ピリリリリっ



「ん~……」


ピリリリリっ



「ん……何、よ」



気づくと枕元のケータイがしつこく鳴っていた。


ディスプレイには………




“夏歩”



あっ………

そっか…普通なら学校だよね……。



私、もう2週間も休んでるんだ…。



少し、出るのに拒んでいたけど、私は出ることにした。



「……はい。」



「あっ…美波?
今日…学校、来れる?」




向こうはいかにも私を心配してるようだった。


きっと周りにみんなもいるよね…。



「ゴメン……
まだ、行けない、かな……。

ゴメンね…?
みんなにも心配かけて………」



「そんな!
謝らないで?
みんな、美波を待ってるから…。」




………みんな…
ありがとう………



「うん…。
ありがとう………」




ピッ



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