もっと、生きてほしかった……
「キャハハハっ」
「こらー!
良介!暴れないの!!」
家の帰り道。
いつもの川岸にはいろんな親子が遊んでいた。
あー思い出すな……。
確か、私も小さいときからココでお父さんお母さんに遊んでもらってたっけ??
あの時、すごく楽しかったな~
私が転んだりすると大げさに心配しちゃってさ(笑)
今思うと恥ずかしくてたまんないけど。
でも、私も海斗とあんな“家族”になりたかった…。
フツーに子ども連れて、ギャーギャー騒いで、ふざけまくって………
もう叶わないことだけど、こうしてたまに恋しくなっちゃうんだよね。
できるなら時間を戻したい。
幸せだったあの頃に……
またあんな夢のような時間を過ごせたらいいのにね…。
私は近くの石垣に座り、家族たちを見つめた。
「海斗………
お願いだから、帰ってきて……。
もう一度、やり直したいよ………
夢みたいなあの頃に……。」