もっと、生きてほしかった……
「美波……?」
………?
誰?
「やっぱり美波だ!」
そう言って私の前に現れたのは…………
「夏歩……みんな……」
何で……?
何でみんな、ここに…?
「いきなりゴメンね?
昂と空が美波に用があるって言うから、家に向かってたとこだったの。」
「あ、そう…なんだ……。
でも私、今家に帰ってないから…。」
「えっ?」
「私、海斗の家で1人で暮らしてるの。
おじさんおばさんが許してくれて――。」
嘘だよ……。
ホントは離れたくないだけだから………
そんなこと、夏歩ならよく分かってるよね……――――
「そっか!
まあ、良いんじゃないかな。
ムリに忘れようとする必要無いんだからさ!
ゆっくりで良いんだよ…。」
「………ありがと。
で、昂と空の話って……?」
「あっ……これ。」
そう言って、昂がスクバの中から取り出したのは……――――
海斗のケータイだった…………
「えっ…?
何でこれを、昂が?」