もっと、生きてほしかった……




いつもなら海斗と2人で歩いていた通学道。



今日からは1人で歩かなければいけない。



長い坂道も、あの公園の前も、全部。




大丈夫。
寂しくないから。





「美波ー!!」



「えっ…」




見ると長い長い坂道の上に………




仲間がいた。




「おはよっ!」



何も変わらないみんな

眩しいくらいに明るいみんな

笑顔だらけのみんな



あるじゃん。
私の、“居場所”………




なーんだ。
寂しくなんか、ないじゃない。



私にはみんながいるんだ。



これからも、支えてくれるみんながいるんだ――。




「……おはよっ」





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