もっと、生きてほしかった……
久々に見る、校門――。
くぐろうとすると、春を迎える暖かい風が吹いた。
私を歓迎してくれてるのかな?
ふと、そう思った。
ずっと休んでいた私。
気まずさが無いと言えば嘘になる……。
でも、私にはみんながいるから…。
だから安心できる。
これからはみんなが私の“大切な人”だから――。
ガラッ
「お…おはよっ」
「……美波ちゃん?
嘘!元気になったんだ!
良かったぁ……
みんなも心配してたんだからね?」
「えっ………」
そこにはクラスのみんなの笑顔があった。
歓迎されないって思っていた私。
そんな考えを吹き飛ばすほどのみんなのキモチ――。
ホントに私は、1人じゃなかったんだ――!
海斗………
あなたを失ってからいろんなことに気づけたの…。
今まで、私は海斗が傍にいることが全てだって思ってた……。
でも違うんだね――。
ここにも、ちゃんと私を支えてくれる仲間がいたよ!