もっと、生きてほしかった……
病院。
なぜか私は産婦人科に連れてこられていた。
周りには妊婦さんや、子連れの人ばかり。
まさかとは思うけど、私までも……ってそんなことあり得ないか。
「上原さん〜!」
「あっ!はい!」
「こちらにどうぞ。」
入ったのは1つの診察室。
中には、30代のキレイな女の人が座っていた。
「……キレイ…。」
「えっ?」
「あっ!スイマセン!
先生、あまりにもキレイな方なんで……つい…」
「あはは!やーね。
そんなことないわよ?
ほら。
こっち来てみて?」
何かスゴく接しやすい先生だなぁ………
この先生なら何だか安心できる…。
「これから検査するからね?
まずはそこの台に寝転がって。」
「はい。」
言われた通りにすると、先生がゼリーみたいなのを塗った機械を取り出し、私のお腹にあてた。
「冷たっ!」
「あっゴメンね。
大丈夫?」
「あっはい。
大丈夫です。」
返答しながらも先生は手を止めることなく慣れた手つきで進めていく。
と、その時………
「あっ……
美波ちゃん!
これ、何か分かる?」
「えっ?」
テレビの画面を見ると、小さな粒みたいなモノが私のお腹の中にあった。
「……これって?」
「何言ってるのよ!
おめでたよ!!
美波ちゃんのお腹の中には赤ちゃんがいるのよ!」
……………えっ?
赤…ちゃん?
何で……?
えっ……どういうこと?
「あの……
ホント、なんですよね?」
「当たり前よ!
あなた、前に男の人に抱かれてどれくらい?」
海斗に抱かれてから…?
「えーっと……
2週間は経ってると思います。」
「そう!
ならその人との間に出来た子ね!
おめでとう!
これから一緒にガンバろうね?」