もっと、生きてほしかった……
教室に着き、各自の席に座ると隣の席が気になった。
右側は……
富岡さん…か。
えーっと、
たしか中学の時やたらと地味だった子だよね?
んで、左側はっと……
んっ?
大島?
聞いたことないなぁ。
まだ空席だし来てないんだろうけど……
もしかして噂の外部入学者か?
しばらく席からボーッと空を眺めていると……
左の席に男の子が座った。
「あの……
あなた、外部入学者?」
「?そうですけど。」
「あっ!
いきなりゴメンね?
私は中学から持ち上がりでこの高校に来た、
坂井美波!
ヨロシクね?」
「俺は、
隣町から来た
大島海斗!
こちらこそヨロシク。」
そう言ってニコッと笑った海斗くん。
カッカッコいい!
しかも若干幼さがあって可愛い!
私も一応笑顔で返しておいた。
「あっ!
私のことは美波でいいから。
何かあったらいつでも私に聞いてね。
持ち上がりだから高校の敷地も完全マスターしてるから!」
「俺のことも海斗でいいよ!
てか良かった。
こっち来て友だちできるか不安だったし…。」
少し寂しげに俯く海斗。
何か守ってあげたくなるなぁ。
「大丈夫!
私が海斗の支えになるから!
何でも言ってね?」
「ありがとっ美波!」
それから他愛もない話をしてると、
担任が入ってきた。