もっと、生きてほしかった……



化粧を始めて5分……


夏歩はすっかり真面目に私の化粧をしてくれている。




だけど真剣になってたはずの夏歩が急に化粧をしながら話しかけてきた。



「ねぇ美波?
空と別れてからどうなの?

自分のキモチに気づいた??」




突然の質問で驚きつつ正直に夏歩に返事した。



「まだ……かな?
でももう見えかけっぽい。

私、海斗に……」




途中で話すのをやめた。



だってここで海斗のこと好きって言っちゃったら気づいたとき困るじゃん……



でも95%は確信に近い……。




これってもう好きってことなのかな?



「それってさ?
もう好きってことなんじゃない?

まだ美波が自分のキモチに正直になれてないだけなんじゃないかな……?」




やっぱりそうなのかな…?



私、海斗のこと……好き…なの?



でもだからって私から告白なんてできないよ……。




フラれたら立ち直れるぐらいの強さだって私、持ってないもん……。



「海斗に1回、キモチ聞いてみたら?」



「その方がいいよね…。
私、ガンバってみよっかな……?」




ガンバってみても損はしないよね。



だったらガンバろ!!!




そう私は堅く決意し、
私は教室に戻った。




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