もっと、生きてほしかった……



気づくと私は自分の部屋にいた。



鞄を持ったまま、ドアの前でボーッと立っていた。



今日は運良くお父さんもお母さんも旅行でいない。



「うぅ…うっ……」



安心感からか我慢していたモノがプツンっと切れ、涙が止まらない。



そのまま私は鞄をほってベッドにうつ伏せになった。


「ふぇっ…海……斗…」



このままじゃ、



このままじゃ忘れられないよ………



今さら後悔したって遅いのに……。



頭では分かってるのに



「海……斗…っ
今でも……大好き…なの…に!

ゴメン……ね…っ」



もう後には、


引けない…………





ホントに…バイバイなんだね……



サヨナラ…………





海斗………




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