もっと、生きてほしかった……
「あっ美波☆
おっはよ〜♪」
いつもの夏歩の明るい声
と同時に体に耐えきれぬ重みを感じた。
「…っ!」
その正体はやっぱり夏歩。
夏歩は私に抱きついていた。
「あっ…夏歩、おはよ。」
いつもは明るく返事する私だけど、今日はそうにはいかない…。
「美波…?
何かあったの?」
ようやく勘づいたのか、心配そうに顔を覗きこむ夏歩の姿があった……
「夏歩…空…昂…
話したい…こと、あるんだ……。
屋上…行かない?」
おぼつかない声
自分でも情けないよ……
「いいよ!
4人で行こっ!」
海斗と美海ちゃんはまだ登校してきてない。
今なら、いいよね?
ギィ〜
相変わらず軋みが激しい屋上の扉
今は、悲しい音にしか聞こえない
「美波!
今なら誰もいないみたいだから、話してみな?」
3人の温かい目……
きっと心配してくれてるんだ
ありがとうね……
こんな私を心配してくれて………
「うん…っ」