月と太陽の事件簿14/隙間女の視線
「知りたいことがあるならこっちで調べるわよ」
しかし返ってきたのは、「あー」とか「うー」とかいう返事。
ダメだ、完全に自分の世界に入ってる。
達郎がこうなった場合、あの『スイッチ』が入る直前まで、こっちは待つしかない。
「あの、お客様…」
振り向くとそこには喫茶店のウェイトレスが立っていた。
トレイを抱え、不審そうにあたしと達郎を見ている。
まー気になるわな、この光景。
でも説明するのは面倒だったので、あたしは
「下げてもらえる?」
と、アイスコーヒーのグラスをウェイトレスに示した。
年の頃は二十歳ぐらい、真面目そうなおさげ髪のウェイトレスは、不審そうにあたしを見たまま、グラスを受け取った。
「うーん…」
達郎は唸りながら携帯を取り出した。
しきりにボタンをいじって、食い入るように画面を見つめている。
どうやらなにか検索しているようだった。
「あった」
そう言ったきり、達郎は黙り込んだ。
しかし返ってきたのは、「あー」とか「うー」とかいう返事。
ダメだ、完全に自分の世界に入ってる。
達郎がこうなった場合、あの『スイッチ』が入る直前まで、こっちは待つしかない。
「あの、お客様…」
振り向くとそこには喫茶店のウェイトレスが立っていた。
トレイを抱え、不審そうにあたしと達郎を見ている。
まー気になるわな、この光景。
でも説明するのは面倒だったので、あたしは
「下げてもらえる?」
と、アイスコーヒーのグラスをウェイトレスに示した。
年の頃は二十歳ぐらい、真面目そうなおさげ髪のウェイトレスは、不審そうにあたしを見たまま、グラスを受け取った。
「うーん…」
達郎は唸りながら携帯を取り出した。
しきりにボタンをいじって、食い入るように画面を見つめている。
どうやらなにか検索しているようだった。
「あった」
そう言ったきり、達郎は黙り込んだ。