月と太陽の事件簿14/隙間女の視線
なぜなら、達郎には変な癖があるからだ。
事件を推理する時、必ず缶コーヒーを手にする。
それが達郎の癖。
なんでもはじめて事件を解決した時、たまたま缶コーヒーを手にしていたとかで、それ以来の癖らしい。
そして事件を推理する達郎に邪魔が入らない様にすること。
それがお目付役のあたしの仕事だ。
やがて乾いた音がした。
達郎が缶コーヒーを開けた音だった。
一口飲んでから、達郎は言った。
「レミ、今すぐ女のアパートに戻れ」
「何かわかったの?」
あたしは身を乗り出したが、達郎は首を振った。
「今は言えない。でも、アパートを調べる必要はある」
「本当?」
「アパートは誰か見張ってくれてるのか?」
「星野警部補と越沼さんが付いてるはずよ」
「よし、行こう。でもその前に…」
達郎はあたしの膝を指差した。
「その半熟プリンを家に置いてかないと」
事件を推理する時、必ず缶コーヒーを手にする。
それが達郎の癖。
なんでもはじめて事件を解決した時、たまたま缶コーヒーを手にしていたとかで、それ以来の癖らしい。
そして事件を推理する達郎に邪魔が入らない様にすること。
それがお目付役のあたしの仕事だ。
やがて乾いた音がした。
達郎が缶コーヒーを開けた音だった。
一口飲んでから、達郎は言った。
「レミ、今すぐ女のアパートに戻れ」
「何かわかったの?」
あたしは身を乗り出したが、達郎は首を振った。
「今は言えない。でも、アパートを調べる必要はある」
「本当?」
「アパートは誰か見張ってくれてるのか?」
「星野警部補と越沼さんが付いてるはずよ」
「よし、行こう。でもその前に…」
達郎はあたしの膝を指差した。
「その半熟プリンを家に置いてかないと」