月と太陽の事件簿14/隙間女の視線
今のあたしたちに出来るのは、流れ落ちる汗をハンカチで拭くことだけだった。
張り込んで5分が経過。
「泉田が出てきてくれりゃ動きようがあるんだけど…」
あたしがそうつぶやいた時だった。
いきなり範子の部屋のドアが開き、そこから範子が転がるようにして出てきた。
続いて出てきたのはランニングシャツを着た坊主頭の男。
明らかに興奮した様子で手には銀色に光るナイフを握っている。
泉田だ!
「レミの願いが天に通じたな」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
あたしは達郎を一喝すると、車のドアに手をかけた。
星野警部補と越沼さんはすでに飛び出している。
あたしも急いで2人の後を追った。
そうしている間にも、範子と泉田は激しくもみ合っていた。
やがて範子は泉田に突き飛ばされ、今度は文字通り階段から転げ落ちた。
範子が地面に叩きつけられた時、星野警部補と越沼さんがアパートの階段にたどり着いた。
張り込んで5分が経過。
「泉田が出てきてくれりゃ動きようがあるんだけど…」
あたしがそうつぶやいた時だった。
いきなり範子の部屋のドアが開き、そこから範子が転がるようにして出てきた。
続いて出てきたのはランニングシャツを着た坊主頭の男。
明らかに興奮した様子で手には銀色に光るナイフを握っている。
泉田だ!
「レミの願いが天に通じたな」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
あたしは達郎を一喝すると、車のドアに手をかけた。
星野警部補と越沼さんはすでに飛び出している。
あたしも急いで2人の後を追った。
そうしている間にも、範子と泉田は激しくもみ合っていた。
やがて範子は泉田に突き飛ばされ、今度は文字通り階段から転げ落ちた。
範子が地面に叩きつけられた時、星野警部補と越沼さんがアパートの階段にたどり着いた。