月と太陽の事件簿14/隙間女の視線
「若松さん、泉田は今どこにいますか?」
用件をさっさと済ませたいと言わんばかりに、警部は範子へ直球を投げかけた。
「そうですねぇ…」
範子は壁にかかっている時計を見た。
「出かけたのは1時間ほど前ですが、夕方には戻ると言ってました」
泉田浩がここにいた!?
あたしと警部は再び顔を見合わせた。
そんなあたしたちを尻目に、範子は台所へと向かった。
やがて彼女は、お盆の上に麦茶の入ったグラスを2つのせて戻ってきた。
「若松さん、泉田がここにいたというのは本当ですか?」
テーブルにグラスを置きながら、範子はうなずいた。
その自然な所作からは作為は感じられず、嘘をついてる様には見えなかった。
「失礼ですが、泉田がどういう人間かはご存じですか?」
「ええ」
泉田と知り合ったのは数年前。泉田の素性は、周囲の人間や本人の口から聞いていた。
「刑事さんたちがここに来られたということは、また何かしたんでしょうね、あの人」
用件をさっさと済ませたいと言わんばかりに、警部は範子へ直球を投げかけた。
「そうですねぇ…」
範子は壁にかかっている時計を見た。
「出かけたのは1時間ほど前ですが、夕方には戻ると言ってました」
泉田浩がここにいた!?
あたしと警部は再び顔を見合わせた。
そんなあたしたちを尻目に、範子は台所へと向かった。
やがて彼女は、お盆の上に麦茶の入ったグラスを2つのせて戻ってきた。
「若松さん、泉田がここにいたというのは本当ですか?」
テーブルにグラスを置きながら、範子はうなずいた。
その自然な所作からは作為は感じられず、嘘をついてる様には見えなかった。
「失礼ですが、泉田がどういう人間かはご存じですか?」
「ええ」
泉田と知り合ったのは数年前。泉田の素性は、周囲の人間や本人の口から聞いていた。
「刑事さんたちがここに来られたということは、また何かしたんでしょうね、あの人」