君と同じ空の下
涼香は念願のコンサートに行った。
涼香の唯一幸せだった時間。
その時間もあっという間に終わり、
会場の扉が開いた。
その扉へ向かおうとした涼香を押し、
誰かが走っていった。
「ちょっと…!!」
その女を見ると健太郎のうちわを持っている。
そのあとにぞろぞろと
健太郎と同じグループのメンバーの名前が
書いてあるうちわを持った集団が
その女についてった。
涼香は頭に血が上った。
「あんな奴が健太郎のファンだなんて…許せない!!!」
怒りを抱え、その健太郎のうちわを持った女を追いかけた。