この命、あなたにあげます


春喜…、次はあなたの番だよ…。


「光…、春喜もここに連れてきたのは、春喜のことも聞いてほしいからなの。」

「春喜君も何かあるの?」


光の顔は、一瞬にしてまた曇った。


「うん。実は、俺は心臓病なんだ。でも、今すぐどうにかなるわけじゃないから、安心して。」

「そっか…。言っとくけど、私は二人とも友達のままだからね。」


そう光が言った瞬間、春喜の顔が明るくなった。


「じゃあ、そろそろ戻ろっか!」


私達は教室に戻る。


さっきのような重苦しい空気じゃなくて、とても明るい空気の中…



< 11 / 15 >

この作品をシェア

pagetop