インターン・シップⅡ

出されたスポドリを口につけると、相変わらず棒つきの飴を口の中でモゴモゴさせながら何故か向かいのソファーに座った彼。


「サツキ、風邪ひいて寝てんだ。

んで、9時になったら起こす約束んなってっからそれまでちょっと待って」


時計を見ながらそう説明してくれた彼に、とりあえずの疑問をぶつけることにしてみた。


「…あの…。

あなたは川原の弟さん…ですか?」


オズオズときいた俺に、一瞬目を点にした彼は、


「え?俺、そんな若く見える?」


なんて、少し嬉しそうに聞き返し、


「俺はヨウ。サツキとは高校が一緒で、こっちで偶然会ったんだ」


サラッと、本当に何でもないというかのように言うもんだからこっちもうっかり「へ~…」と納得してしまいそうだ。





< 114 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop