インターン・シップⅡ
そんな私に愛想がつきたのか、社長はすくっと立ち上がると…
「もういい」
それだけ言って玄関に向かうもんだから慌てて後を追いかけた。でも…
「見送り、結構!」
こちらを振り返ることもなく、ぴしゃりっ!と突き放され…玄関の扉は閉まった。
バタンッ…――――…と音を立てて閉まったその扉はまるで、社長の心からも締め出されたかのようで胸が苦しかった。
自分が蒔いた種だし、当然の報いだ。
ちゃんと言わなかった私が悪いし、心配から言ってくれたのにあの言い方はまずかったこともわかってる。
でも…言えなかった。
社長が「俺が金を出すから引っ越ししろ」って言いだすだろうと思ってた。
会社を担保にヤクザに勝負を挑むぐらいだ、引っ越し代ぐらい容易いもんだろう。