インターン・シップⅡ
ジュンさんは苦虫を噛み潰したような、何とも言えない渋い顔をして息を吐いた。
それから少し切ない顔になって少しだけ黙ったけど、また続きを話してくれた。
「無一文になって、何の後盾もなくなったハルの周りからは蜘蛛の子を散らしたように人がいなくなってさぁ…?
だけど、そんな腹立たしい事態なのに…当人のハルは笑ってんだよ。
『“カメリアの御曹司”ってブランドが無くなりゃ俺の価値はこんなもんだ』って。
『女も寄ってこねぇけど…まぁいっか。静かになって調度良かったよ』って。
そう言って笑うハルを見てレンも「そうだな」って笑ってたよ。
でも…それからハルはバイト三昧だったなぁ。
学費も稼がないとダメだし、高級マンションから汚いアパートに引っ越したんだけど、それでも生活費や家賃がいるだろ?」