インターン・シップⅡ
社長室の扉をノックする前から、中から聞こえてくる楽しそうな話し声。
ちょっと気が引けたけど、早くこの場を去りたくてノックをして中に入った。
黒い革張りの応接ソファーに座って談笑してるみんなの側に行き、屈んでコーヒーを机に並べてたらカオリさんが私の顔を覗き込んでくる。
穴が開くんじゃなかろうか?…ってぐらいジーっと見つめられるから…
「な、何か…??」
おずおずと聞いてみた。
「ねぇ、本当に“ただの”事務員さんなの?」
「…え?」
その質問に面食らった。
“ただの”を強調し、挙句に事務員さん呼ばわり。
さすがにムカッ!ときてたら…
「いや、カオリ。サツキちゃんはね…?」と、助け船を出してくれた蓮司さん。