インターン・シップⅡ
社長のその言葉に安堵した私だけど、社長もどことなく顔がホッとしているように見えたのは……私の気のせいかな??
「とりあえず休んでた分、きっちり働けよ?」
そう言っていつものように口元を片方だけ上げて意地悪く笑い、私の頭をポンポンと叩くとコーヒー片手に2階へ上がって行った。
あの意地悪な笑い方も、頭を撫でてくれる大きくて温かいあの手も。
少し前の2人に戻れた気がして嬉しかった。
自分でも飽きれるけど…たったそれだけのことがとてつもなく嬉しくて。
頬を緩ませ、胸がときめいた。
何も解決してないし、まだ何も話してないのに。
それでもこの時の私の心は不安な物は何もなくて。
まるで窓から見えるこの秋晴れの空のように雲一つなく、澄みわたっていた…―――――――――…。