インターン・シップⅡ

「遠い昔の話だな~…」


社長と蓮司さんは遠い目をしながらそう零してて、それを見て私はクスクスと笑ってた。


だけど…。


「…あ、そうだ。

俺、4時から『UP&C』社の遠野社長と打合せなんだけど、そん時カオリが迎えに来るから来たら俺の部屋に通せ」


社長のその言葉にピタッと笑みが消えた。


「何でカオリ?」


今まさにそう思ってた、聞くに聞けない思いを蓮司さんがサラッ聞いてくれると…


「遠野社長、カオリんとこのお得意様らしい。

だから日本支社設立の報告も兼ねて今後とも変わらぬご愛顧を頼みに行くんだと。

で、俺も打合せにいくからついでに乗せてってもらうと思って」


あぁ…なるほど。それなら納得。


『使えるものは何でも使え』の社長らしい発言に安心した。


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