インターン・シップⅡ
「ねぇ、バイトちゃん」
「………………はい?」
無視してやろうかとも思ったけど、バイトであることに変わりないし無視してまた社長や蓮司さんに告げ口されたくないので仕方なく返事をした。
すると、階段の手摺から身を乗り出したカオリさんは下にいる私を見下ろしながら意地悪そうな笑みを浮かべ……
「コーヒー持って来て。時間ないから急いでねっ!」
そう言うと乗り出していた体を引っ込めた。
……はぁ!?
そりゃ私はバイトちゃんで、客が来りゃコーヒーも淹れますが。
お前客じゃねぇしっ!!飲みたいなら自分で淹れろよっ!何なら自販機で買えっっ!!…なんて言えるわけもなく。
グッッと堪えて席を立ち、お姫様にコーヒーを淹れるため仕方なく奥に向かった。