インターン・シップⅡ
温度差

固まってた社長が漸く動きだし、唇を重ねるカオリさんを突き飛ばした。


「お前、何すんだよっ!」


口を袖で拭いながら喚く社長。


「…フフ。見られちゃった~」


そう言って突立ってる私を見ながら底意地悪い笑みを浮かべて笑うカオリさん。


でもその時の私は、ショックとか茫然自失で突立ってたんじゃなくて何かこう…潮が引くみたいにサァー…って何かが私の中で急激に引いて行ってた。


それは血の気なのか、汗なのか。


気持ちなのか感情なのか。


何なのかはわからないけど、頭の中はすごくクリアで自分でも驚くほど冷静だった。


私もフフフ…って笑いながら


「コーヒー、ここに置きますね」


そう言って応接ソファーの机にコーヒーを置いた。


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