インターン・シップⅡ

「いえ…お気になさらず…」


それはコーヒーのことかキスのことか。

何を気にしないでなのかわからないけど、もう笑顔でいることに疲れた私は素の顔でそう言った。


だけどその瞬間、私の二の腕を掴む社長の手にグッ…!と力が入った。


「…痛っ…!」


あまりの痛さに思わずそう言って社長を仰ぎ見たけど、さっきまでの不安に揺れる瞳はどこへやら……今や社長の瞳の奥は怒りに燃えているかのようで…。


…え、何で??

何で怒ってんの?しかも私に怒ってない?

どこでスイッチ入っちゃった??


今だ緩められない二の腕の力と怒る社長にたじろぐ私を射抜くような鋭い目で私を見つめながら…


「…カオリ。

先言ってエンジンかけてろ」


怒りをたっぷりと含んだ、低い低~い声で命令した。


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