インターン・シップⅡ

――――――…。
―――――――…。


「そろそろ…行くか」


灰皿にギュッとタバコを押しつけながらハルがそう言った。


「あぁ…」って返して俺も火を消した。


お互い、この数十分の間に何本かに火をつけたものの……あまり吸った気がしなかった。


それから軽やかとも重くとも言えない足取りで指定された場所に歩いた。


気がつけば、後2~3日で11月になる。

すっかり秋も深まり…乾いた風が俺たちに吹きつける。

その風に流され、地面に落ちた黄色い葉っぱたちはカサカサとその身を寄せ合わせているようだった。


本田医師が指定したその木は、どうやら裏庭に位置する場所で、その木の下にはベンチが並んで置いてあった。


俺たちは少し間を開けてその一方に並んで座り、彼の登場を待っていた。

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