インターン・シップⅡ
風邪
――――――…。
―――――――…。
悲しいと言うよりはみじめで。
辛いと言うよりは情けなくて。
メイクを落とすみたいに簡単に私の過去もきれいさっぱい流せれたらいいのに…。
そんなできもしないことを願いながら、鏡の前に立った私はカリスマにしてもらったメイクを落とした。
今日という日を振り返ったら…胸がギュッて締め付けられて、涙が溢れてくる。
もう…あんなドレスは2度と着たくない。
あのドレスを見た時、心が踊った。
あのドレスを着た時、「このドレスを着て、こんなに綺麗にしてもらった私なら社長に恥かかせない!横に並んでも変じゃない!仲の良い友達になら彼女って紹介できる!」…そう思った。