インターン・シップⅡ
毎朝、出社して来た俺を見るなり目をスーっと逸らし、小さな小さな声で
「…おはようございまぁー…ス」
尻すぼみに挨拶をするアイツ、今んとこバイトの川原サツキ。
春から正式採用だけど、今はバイトとしてきてもらってる。
アイツと出会ったのは…まだ夏真っ盛りの時だった。
俺のじいちゃんに押しつけられたインターン・シップでここにきたアイツ。
生意気で、世間知らずでなんてふざけた奴なんだと思った。
だけど…知れば知るほどおもしろい奴で。
俺の周りには今までいないタイプで、アイツのすることなすこと、すべてが新鮮だった。
服ひとつとってもそうだ。
確かに俺は「動きやすい服装でこい」と言った。
そうは言ったが…。
まさかあんなにラフな格好でくるとは…。