engage−あの日の約束



「そうなんだ。
じゃあまた後でね」



そう言って先輩は教室のある方へ行ってしまった。



それを確認したわたし達は屋上に足を向けた。



先輩が言っていた、"後で"というのは、多分お昼のことかな。




今日、一緒に食べれるか心配………





屋上に着くと、明美は影に座らせてくれた。




「で、どうしたの?
先輩と何かあった?」




明美………先輩関係ってことまで、気がついてる。



わたしは昨日のことを話した。




「あのね、昨日……買い物に行ったんだ。
で、その帰りに………」



「何かあったの?」



わたしはコクンと頷いて続きを話した。



「先輩が………ものすごく綺麗な人と歩いてたの………」



「はあ?!
何かの間違いじゃないの?」



「ううん。
あれは絶対先輩だった……」









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