engage−あの日の約束



いやだよ……
いやにきまってる。



そう思いながら首を横に振るう。





「だったら、話しなよ。
勘違いって言うのもあるかもしれないし」



「かん……ちが、い………?」



「うん。兄弟とかさ」





兄弟…………先輩から聞いたことない………




その可能性は少ないよ……




「乙葉、また変なこと考えてるでしょ。
そんなマイナスに考えないの!」



「だって……」



「だってじゃない!
落ち込むんだったら、先輩に聞いて悪い結果が出てから!
その時にいっぱい泣きなさい!!この明美様の胸を貸しちゃる」



「うん………」





ありがとう、明美。



先輩に聞くよ……

それで、どんな結果だったとしても受け止める。













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