engage−あの日の約束
「彼女って言っただけで、泣くなんてかわいいわ~♪
海斗も愛されてるのね~」
「うるさいよ……」
女の人は一人で楽しそうだ。
海先輩は困ったような顔をしているけど、明美とアッキー先輩とわたしはまだ混乱中だ。
「もう、妹にしたいくらい♪
ねぇ、乙葉ちゃん、わたしと………結婚して?」
『はぁ!?』
何人かの声が重なった。
もちろん、わたしも。
さっきは妹って言ってたのに、なんで結婚???
「やめとけ。
どう考えても無理だろ」
「言われなくても、わかってるわよ。
まぁ、海斗と結婚してくれれば妹になるわけだし……それまで待つわ♪」
先輩と結婚!?
そんな………恐れ多い!
ん?
ちょっと待って……
今の何か引っ掛かる。