engage−あの日の約束



「乙葉、大丈夫?」


「うん、大丈夫」


「・・・そろそろ離れた方がいいと思うけど」


「?・・・わっ!すみません」




ゆわれなかったら、ずっと抱き着いてたかも。



「いいよ、気にしないで?」



やっぱり、かっこいい。





「乙葉、さっき話した転入生、この人だよ」


「そぉなの!?」



この人が転入生だったんだ。だから昨日またねってゆったんだ。


わたし制服だったし。





「そおだよ、転入生の出水海斗《イズミカイト》。君は?」



海斗・・・?




「梶木乙葉です」


「乙葉か・・・ちゃんと前向いてね。じゃあまた」


「あの!」


「ん?」


「ありがとうございました」




先輩は手を少しだけ振って、階段を下りて行った。







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