engage−あの日の約束



昼休みになって、明美にお願いした。




「一緒に先輩のところ行ってくれない?」


「いいよ、むしろ行きたい♪」


「なんで?」


「乙葉がおもしろそうだから」


「もぉ〜、ばかにしてるでしょ」


「違う違う。応援してるの」


「まあいいや。行こう」




3年生のところに行くにつれて、だんだん緊張してきた。





あ〜、ちゃんといるかな?



渡したとしてもおいしくなかったらどうしよう……。




歩くペースも落ちてきた。


それに気付いた明美は、わたしの手を引いてくれた。



「乙葉、大丈夫だよ。がんばって」


「うん」


「何組?」


「4組……」




やっぱりついてきてもらってよかった。





明美は足を止めた。



どうやら、4組に着いたらしい。




すぅ〜はぁ〜



よし!!





わたしは深呼吸をして気合いを入れた。









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