わたしらしさ。
妹たちも携帯のことを知り
とりあえず父親に
バレないようにしようと
協力して生活をしていた
父親が帰ってきたら
小声で母親に伝え電話を切り
何もなかったかのように
みんなで
『おかえり』と言う
幸いなことに父親が鈍感で
何も気づかなかった
けれど母親の中でなにかが変わり
確実に父親と距離ができていた
いつも以上に会話も減り
険悪なムードが
毎日、毎晩、毎朝漂った
真実を知らない父親
毎日電話する母親
それを見る妹たち
すべてを知る自分
こんな生活が日常になり
怖かった
当たり前がこうも簡単に
変わっていくことが