合縁奇縁~それでも愛は勝つ



そんな不安定な気持ちのまま、あたしの忙しい日常が淡々と過ぎていく。



繰り返される夜勤と日勤、主任になったことで増えたデスクワーク。

安定した職を得た代わり、あたしは家庭と会社、その両方で大きな責任を担う必要に迫られていたのだ。


子供の為、生活の為、と割り切って与えられた仕事をこなす。

そんな考えで続くわけがない、と自分でも思いながら。


でも、疲れた。

すがる腕のない、この不安定な生活に。


無性に人肌が恋しくなる。

寄り添う腕を求めて、なにがいけないというのだ。


満たされない思い。

そんな自分を哀れんだ。
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