合縁奇縁~それでも愛は勝つ



雄太には、どんな形にしろ父親の記憶がある。

父親のことを理解し、彼の死を受けとめている。



だが、雄輝は生まれた時から一人親だ。

そんな雄輝が、毎日触れ合う努先生に、父の面影を求めたとして、誰が責めることができようか?


「つとむせんせいがきょうね……」

「つとむせんせいといっしょにね……」


と、あたしは夜な夜な、先生との楽しかった一日の報告を受ける。


挙句、

「ゆうき、つとむせんせいがだいすき!

せんせいがパパだったらいいのになぁ~」


なんて……
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