合縁奇縁~それでも愛は勝つ
次の日は朝から落ち着かなかった。
雄輝を保育園に送っていくと、また公園の草原に寝転んで空を見上げた。
でも、今日は昨日と違って曇り空。
いや、雨空と言った方が適当か。
モクモクと蠢く、灰色の積乱雲が見る見るあたしの頭上を覆っていく。
そのうちに、ポツポツ……、と大粒の雨がひとつふたつ頬に落ちたと思った瞬間、空がピカリと煌めいた。
<ゴロゴロゴロ……>
やばい、と思った時には遅かった。
一気に降り出した雨脚はあまりに速くて、身を起こして木の下に避難はした時には、もうびしょ濡れだった。
――まあ、通り雨だろう、じき止むでしょ……
そう思ったものの、濡れた服から体温が奪われて寒かった。
身体が小刻みに震えだす。
ここはずぶ濡れ覚悟で、早く家に戻った方が得策だろうか……、と思いあぐねていた時だった。