合縁奇縁~それでも愛は勝つ


「か、からかわないでください。

二人の子持ちのアラフォーなんて、あなたには……」


「それは僕が決めることでしょ。

それに……

子育てスキルなら、僕も少しは腕に自信がありますし。

僕、賑やかな家族が理想なんです。

園長に聞いたでしょ、僕の境遇。

今まで賑やかだったから、凄く寂しくて、だから一から始めるより、一度に家族が沢山増える方が僕としても嬉しいというか……」


「なに馬鹿なこと言ってんの?」


あんまり彼が、自分勝手な理由を並べるものだから、あたしは呆れて再び彼を睨みつけた。


「あ、僕、その顔好きです」


へらっと笑った顔は、少しも悪びれることなくあたしに注がれていて。


「僕、我武者羅な貴方が好きです。

子供が二人いることも、貴方の過去も、それ全てがあなたの我武者羅さだと思うから。

これからは……

僕にも我武者羅になってください!」


「ば……」


バカ、って言おうとしたら抱きしめられた。
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