合縁奇縁~それでも愛は勝つ
案の定、あたしの心配をよそに、
雄太はマンションの部屋で、何食わぬ顔でゲームに熱中していた。
「雄太! あなた、アパートに戻ったでしょっ!
母さんが、どんなに心配したか……
わかってるのっ!」
あたしは、顔を上げた雄太の頬を力まかせに叩いた。
驚いた雄太は、呆気にとられてポカンとしていたね。
「天野くん。
君……子供にあたっても事は解決しないよ。
君だってわかってるだろう?」
「で、でも……
どうやって守ればいいのか……
あたしには……もう……わかりません。
太一……助けて……」
あたしはその場に泣き崩れた。
そんなあたしを守るように、雄太がそっと背中に覆いかぶさった。
「ごめん、母さん……」
その温もりがあたしを正気に戻したんだ。