合縁奇縁~それでも愛は勝つ
でも……
現実問題、頼れる母もいない、今のあたしにとって、乳飲み子を抱えた就職活動なんて無謀としか思えなかった。
そんな不安と不満と絶望にも似た焦りをかかえ、日に日に細る蓄えを横目に、あたしは苛立っていた。
そしてあたしは、夜のパートに出ることを決意する。
行動あるのみ。
夜、雄太と雄輝を二人アパートに残してゆくのは心配だったが、幸い夜は二人ともぐっすり寝ているし、あたしは昼間、雄輝と一緒に昼寝をすればなんとか体力は持つという目論見があった。
たかだかコンビニのパートだし、深夜就労は時給も高い。
朝一の搬入で期限切れ食品の処分があり、それをこっそり持ち帰れるメリットもあった。
でも、あたしは後悔することになる。
夜中に二人が目を覚まして騒ぎ出したのだ。