in the dark†短編†
「どうして謝りたいの?」

距離を詰めるように、彼女が足を踏み出す。

「……私、友達を裏切ったから……だから」

「裏切るなんて酷いことするのね? お友達はあなたを許してくれるかしら?」

彼女の言葉に、びくんと心臓が跳ねあがった。



『ミツキなんて大嫌い!』


涙混じりのサチの怒鳴り声が蘇る。



『一生憎んでやるから!!』



私は耳を押さえて、首を振った。
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