in the dark†短編†
新学期に入り

サチは当然のように、グループを外された。

『サチに話し掛けられても無視すること』

それはグループのみに留まらず、クラス全員に徹底されていった。

私は、リカの決めたルールに従わざるを得なかった。

そうしなければ、きっと私も、サチと同じ目に合わされるから。



『どうして? なんで無視するの?』

始め、サチは根気強く私達に話しかけて来た。

何度も

笑いかけたり、

メールを送ってきたり

でも、そのうち諦めたように口をつぐむようになった。

それと平行して、サチへのいじめは陰湿になりはじめた。

体操服を切り刻まれたり、教科書を捨てられたり、悪質な噂を流されたり。

サチは別人のように、暗い表情で俯くようになった。



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