in the dark†短編†
もういい

もう諦めよう。

いっそ、このまま……。

「お前っふざけんなっ! 生き返るんだろ!?
言い残したことあるんだろうが!?
簡単に諦めんな! おいっミツキっ!」

シュウが身体を揺さぶる。

私は力無く首を振った。

「もういい。もう無理なの」

足は、膝まで埋まっていた。

完全に白骨化した彼女は、いつの間にか足元にいて、

黒い沼から執拗に私を引っ張っていた。

「何も言わないうちから無理とか決めるなっ!
楽な方に流されるなっ!
黙って口を閉ざしたらそれで終りなんだよっ」

「………」

「ミツキッ!」
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